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秘密の花園 Ⅱ

مؤلف: エチカ
last update تاريخ النشر: 2026-04-27 19:15:50

「あの……王妃様は」

「ラチアで良いわ」

「いやぁ……それは」

「じゃあ、ラティが良い?」

 もっと呼びにくい。

 子供って残酷だ。

「あの、ではラチア様で……」

「良いわ。私はオルティとでも呼ばせてもらおうかしら。オーリィと呼んだらヴィンスが嫉妬しそうだもの」

 それはない、多分。

 でも、無いとは言い切れない。

 あの公爵は本気か否かは定かじゃないが、自分の玩具に執着が過ぎるから。

「ラチア様は夜の国の御伽噺おとぎばなしをご存じでしょうか?」

 オルタナは修道院で見た植物の特性と、遺体の状態、そして耳飾りの様な物を発見した事を話した。

 それが夜の国の女王の耳飾りではないかと疑っている事も。

「知ってるわ。サンノ国には夜の国の女王が国を追われて逃げて来たのがサンノ国だと言う言い伝えがあるの」

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  • 魔女ドーラの孫(仮)   クローゼットの攻防 Ⅱ

     オルタナは怒らせるかも、とは思っていたけれど、こんなに落ち込ませるとは思っておらず、こっちが悪い様な気になってしまった。「……別に、怒ってはないけど」「だが、手を振り払ったじゃないか……」「だって、あれはヴィー様が……丸め込もうとするから……」「別にしてない。顔色を見ようと近づいただけだ」「ほ、放って置いて欲しい時だってあるでしょ? 大体ヴィー様がいつも何にも教えてくれないから……」 責めるつもりは毛頭ないのに、責める言葉が口から零れる。「他の番の事か……?」「……分かってる。いづれはそうなるって分かってるけど」「いづれはそうなる、とはどういう意味だ?」「だって、僕にはヴィー様の子供は産めない。仕方ない事だって分かってる。誰か他の番が必要だって……」「違う! そうじゃない!」「はぇっ⁉」 急に声を荒げた公爵に、オルタナは驚き過ぎて変な声が出た。「俺がお前に“すまない”と言ったのは、あの場ではそう言う話にしておいた方が良かったからだ」「……どう言う事? って言うか、何にも教えてくれないんだから、そう思ったって仕方ないでしょ⁉」「……そうだな。すまない、オーリィ。だけど、俺は言ったはずだぞ。お前が唯一の番だと」「そ、れは……そう、だけど……」「俺はずっと不思議だった。ケルメスがお前の母君を愛妾として囲っていたのなら、妖精の様に美しいと噂のある母君によく似たお前に、もっと早く手を付けても良いはずだ。だが、ドーラ殿が捕らえられ十年経っても、ケルメスはお前を放置していた」「あぁ……うん、そう言われてみればそうだね」「それはお前が発情しないからだ」「え……?」「原初のΩの血を引いていても、発情していなければ利用価値がない」「なるほど……」 だが、オルタナはふと一つの疑問が湧いた。

  • 魔女ドーラの孫(仮)   クローゼットの攻防

    「ちょっと籠る! 開けないでね!」「ちょ、オーリィ……」 馬車の中でも無言のまま帰って来て、公爵も様子を伺っているような雰囲気だったが、そう言い捨ててオルタナはクローゼットの中に籠城したのだ。 公爵の高そうな服が隙間なく並べてあり、あの花の様な香りが漂うその狭くて暗いクローゼットの中は、案外落ち着く場所だった。 夜会に出たままの服装で潜り込んだから、手探りで装飾品の類を外して膝を抱えて座り込み「ふぅ――……」と息を長めに吐いた。 おねだりしないといけないのに、こんな風に勢い任せに立て籠もって、最悪公爵を怒らせてしまうかもしれない。 それでも「溜息をつきたくなる事」くらいは分かって欲しかった。 何でもかんでも自分で思い描いた通りに事を進めてしまう公爵に、隣を歩かせて欲しいなんて、我儘なのだろうか。 庇護されるだけの豚――そう言ったナタリスの言葉がチラついた。 モリガン大佐やラカンの増強剤の事も公爵と話さなければならない。 その上、大公妃とのネロ区視察は三日後だ。 こんな所で膝を抱えている暇はない。  けれど、オルタナにはこの儘ならない感情を整理する時間が必要だった。 そうでなければまた、一人で森へ飛び出してしまいたくなる。 そうして一人薄暗いクローゼットの中で延々と思考を巡らせている内に、いつの間にか落ちていたらしい。 扉の外は物音ひとつしないし、人の気配も感じられない。 公爵は流石に諦めて、放置する事にしたのだろう。「着替えないとな……」 そう独り言を呟いて恐る恐るクローゼットの扉を開けてみる。 居ないと分かっていても、用心するに越したことは無い。 ほんの僅か扉を開けた。  その隙間から見えたのは、クローゼットの向かいにある大きな寝台の縁に腰かけた公爵だった。 居るんじゃん――――!!

  • 魔女ドーラの孫(仮)   意地

    「それなら、私が。最近、ラカンの元密偵に伝手が出来たので」 そう言ったのはミレーだった。 確かに、アラベルなら用意出来そうだ。「でもミレー、親父さん達は今、別の仕事に取り掛かってるんでしょ?」「……まぁ、そこは何とかします」「そう……」 そのミレーのやり取りを見て、王妃は頬を膨らませてこう言った。「ミレー中尉ばっかりズルいわ」「え?」「オルティは私の友達なのに、私の事は愛称でも呼んでくれないし、未だに敬語なのよ? ミレー中尉だけズルい!」「いやぁ……ラチア様、それは……」 オルタナはその王妃の拗ねっぷりに、これが高等技術“スネル”か……と感心した。 とは言え、王妃相手に愛称呼びはスネルより更にハードルが高い。「二人だけの時は良いでしょ? それもダメ?」「うぇっ⁉」「だって私、オルティ以外に友達いないんだもん」「……」 それはズルいぞ、王妃様。 困ってミレーの方を見遣ると、こうなると分かっていた様な顔でウインクされた。「……じゃあ、二人の時だけ」「本当っ? 約束よ?」「わ、分かった……です」「んもぅっ!」「き、急には無理……だから、許して……ラ、ラティ」「ふふ、良いわ。ありがと、オルティ」 嬉しそうに笑う王妃は、まるでただの十二歳の少女に見える。 そう見えてしまうと、焦げ茶色の良く似合っていると思っていた美しいドレスも、聊か背伸びした様に見えて来るから不思議だ。 この時オルタナは、あれだけ「得策じゃない」と言われていたのに、無駄な意地を張る事になるとは露知らず、煌びやかな夜が更けて行った。◇◇◇ オルタ

  • 魔女ドーラの孫(仮)   おねだり作戦

     あからさまに焦った顔をして見せたノエルに、王妃は満面の笑みを見せた。「ルアド・モリガンの状況を知りたいわ」「えぇ――……それは守秘義務がありまして……」「そうね、少佐が王妃に話したとしたら処罰を受けるでしょうけど……ミレー中尉との会話を偶然何者かが聞いてしまったのなら、出所不詳で誤魔化せる」「えぇ⁉ まぁ、良いですけど」 いいんかい。 オルタナは危うくそう突っ込みそうになった。「おい、ミレー。ルアドの様子はやはりおかしいらしいぞ」 急に始まった寸劇もどきに、ミレーは慌てて答える。「お、おかしいって?」「痛みも感じてない上、正気を保っているとは到底思えないらしい」「特警預かりになったのに、正気を保っている方がおかしいでしょ」「薬物中毒じゃないかと、誰かが言ってた様な……」「えぇ⁉ 何の?」「あー、えー、それが分からないって話らしい」「こ、困ったわねぇ……」 ノエルとミレーは凄くカッコいいのに、酷い茶番だ。 余りの酷さに王妃と顔を見合わせて噴き出した。「「ぷっ……」」 ノエルとミレーは二人共恥ずかしそうに顔を背けている。「なるほど。そう言う事でしたか」「ラチア様? そう言う事、とは?」「ずっと不思議だったの。ルアドが口を割らない事もそうだけど、あの体格が異様で……」「体格? モリガン大佐は昔から結構大きかったですけど……」「でも、モリガン伯爵は&alph

  • 魔女ドーラの孫(仮)   愛してるもの

    「えぇ?」「自分を殺して大人の事情に付き合ってたら、ロクでもない事になるわ」「ロクでもない事……」「あ、その……オルティは私よりお兄さんで、子供じゃないかもしれないけれど……大体高位貴族の大人って自分の思い通りに事が運ぶと思ってる」「はぁ……」 オルタナは王妃の“お兄さん”という言葉に驚いた。 年齢はともかく同等かそれ以下だと見下しても良い権力をお持ちなのに。「子供は何でも自分達の言う事を聞くと思っている」「まぁ、そうですね。逆らえる気もしませんけど……」「それに、ヴィンス相手じゃ喧嘩するのは分が悪いわ」「ラチア様は王陛下と喧嘩なさるのですか?」「喧嘩……と言うか、一方的に私が怒っている事が多いわね」「でも、仲良さそうに見えますよ」「うふ、愛してるもの」「おぉ……」 堂々とそう言える王妃が、キラカの灯でより幻想的に美しく見える。 オルタナは自分のグラグラと動く弱い心を確める様に、胸に手を当てた。 公爵が子を産める番を持てと言われるのは、至極当然の事。 でもそれに覚悟が出来ていなかったのは、公爵の“唯一の番”という言葉を安易に丸飲みしていた自分のせいだ。 これから運命の番として、誰か他のΩの子を抱く公爵を寛容に許し、サリバン公爵を支える人生が待っている。 でも、それが嫌だと言って離れていく事も出来ない。 苦しくても、離れるなんて無理だ。 だって、愛しているもの。「我儘な王妃に手を焼いている王様。そう言う筋書きなの」「筋書き……?」「レイって本当はもっと優しい人。でも、優しいだけじゃ国王は務まらないでしょ。だから私が我儘を言って、それを仕方なく許すって言う茶番?」「国政が茶番?」「私が矢面に立つことでレイを守れるなら、それで良い。私はもうすぐ十三歳になるけれど、子供だと侮る者は

  • 魔女ドーラの孫(仮)   王国の金星

     大公妃に加えて王妃まで一緒に行くとなれば、危険度が釣り上がる。 どんなに気が強く凛としている王妃でも、まだ十二の少女で、Ωだ。 もしも、何か大事になる様な事があれば、自分一人では対処出来ない。 あぁ、でも、護衛はついて来るはず――。 そのオルタナの心境を聞いていたかのように、ケルメスが口を挟む。「王妃様。大聖堂には抑制剤関連の機密も多くございます。銀の君の視察には、こちらで護衛を用意します故、従者殿はお連れにならぬよう」「分かっていますとも」 とんでもない事になった。 大公妃と自分だけなら自分の身をどうにか守れれば良い。 教会が大金を落とす大公妃をどうこうする確率は無いに等しいからだ。 それに、今回の夜会は大聖堂への潜入計画の一旦を担っている。 その潜入計画の陽動の為にオルタナがケルメスを誑し込み、魔女ドーラに会わせて欲しいと嘆願し、表から堂々と入る計画だった。 そこに助っ人である大公妃が現れ、運良く視察の話が出た為に便乗する事が出来ただけの事。 いつもならこんな時に我先に口を出して来そうなウケイの姿が見当たらない。 先生、居ないのかよ! 出番でしょ! オルタナは胸中で一人突っ込みしながら、思案する。 王妃も潜入計画を知っているはず。 何故、そんな危険を冒して正面から行こうと言うのか。 オルタナはまだ良く理解出来ないまま、場の状況を見守る事しか出来ない。 大公妃は閉じていた扇子を広げて、口元に翳し「私はそろそろ」と休みたい素振りを見せ、フロアの中央から退席した。「せっかくの王陛下のお誕生祭です。気を取り直して、楽しみましょう」 振り返った王妃がそう言って、こちらを見る。 後ろに控えていたミレーから「ダンスにお誘いして下さい」と小声で囁かれ、危うく「はぁ?」と返

  • 魔女ドーラの孫(仮)   公爵と密偵の攻防

    「これだけは知っていて欲しい。ドーラはお前を守る為なら何でもすると言っていた。あんな美しい女が顔や声を潰して老女のフリをしてまで守りたかったのは、お前さんなんだよ。血が繋がっていなくても、ドーラにとってオル坊が宝なのは代わりねぇんだ」「親父さん……」「モリガンに辿り着いた時、俺は四人で暮らそうと言ったんだ。だけど、何かあった時に他人の方が良い、と言ってドーラはオル坊と二人で暮らす事を選んだ。結果的にドーラの言う通りになった。もし、一緒に暮らしていたら、ドーラと一緒に俺も囚われる羽目になったかも知れねぇからな」「……うん」

  • 魔女ドーラの孫(仮)   オルタナの正体

    「夜葡萄の研究が関係していると?」 ウケイの視線に、公爵は頷く。「義父は夫人が亡くなる少し前から、夜葡萄の研究をしていた。その原初のΩと呼ばれる者が夜葡萄と関係しているなら、前公爵に罪を着せる為の工作だったとも考えられる。ウケイ殿なら思い当たる節があるのでは?」「……そうですね。夜葡萄とは繊細かつ栽培に当たっての条件が非常に難しい植物です。まず環境が極寒でなければなりませんし、夜の国の様に陽の差さない森の中でなければ育ちません。そしてもう一つ、絶対に欠かせないのが原初のΩの血です」

  • 魔女ドーラの孫(仮)   魔女ドーラの正体

    「俺達はラカンに連れ去られたものだとばかり思っていたから、ずっとそっちの情報を集めていたが、何一つ有力な情報は得られなかった。だから見つけるまでに相当な時間がかかってしまった」 それはようやくモリガンへと辿り着く頃の話だった、とアラベルは言う。 母と祖母の目的はモリガンへ行く事だったから、祖母はモリガンへ向かうと譲らなかったそうだ。 だから危険を回避する為、アラベルは得意だった変装術を使って身を偽る事を提案した。  “顔のない猫”とはつまり、変装によって潜入する彼の本来の顔を誰も知らないと言う事に由来する。

  • 魔女ドーラの孫(仮)   プロパガンダ

    「うーわ、所有欲爆発……」「……すみません」「三日も籠って出て来ないと聞いた時には、こんな事だろうと思ってはいたけど……加減ってものがあるでしょうよ」「ごめんなさい……」「ふふ、オルタナが謝る必要ないわ」 赤面して顔が上げられない。「やっと想いが通じたのね、オルタナ」「想い……」 お互いに好きだとか愛してるとかは言ってない。 する事はしたけど、言葉で確認してない。 と言う事に、オルタ

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